プロテインより先に食物繊維。痩せない人がまず足りていないもの
ジムに通い始めた人が最初に買うのは、たいていプロテインです。でも現場で食事報告を見ていると、タンパク質より先に足りていないものがあります。
食物繊維です。
「食事は気をつけている」「糖質も減らした」「プロテインも飲んでいる」。それでも体重が動かない人の食事記録を見ると、野菜・海藻・きのこ・豆がほぼ出てこない。ここが抜けたまま、タンパク質だけ増やしても体はうまく回りません。
食物繊維は「痩せる成分」ではない
先に誤解を解いておくと、食物繊維を食べれば痩せる、という話ではありません。
食物繊維が効くのは、もっと手前の部分です。
- 満腹感が続く:食物繊維が多い食事は、同じカロリーでも腹持ちが違う。間食が減る
- 血糖値の上がり方がゆるやかになる:食後に眠くなる、すぐお腹が空く、の繰り返しが減る
- 便通が整う:ダイエット中に便秘になる人はかなり多い。体重が動かない原因の一部はここ
- 腸内環境の土台になる:腸内細菌のエサが食物繊維。ここ数年「腸活」が注目されている理由の中心
つまり「食べる量を自然に減らし、食べたものをちゃんと処理できる体にする」のが食物繊維の仕事です。
ダイエット中ほど足りなくなる理由
皮肉なことに、ダイエットを始めると食物繊維は減りやすくなります。
- 糖質制限でご飯・パンを抜く → 実は主食からも食物繊維を取っていたので、その分が消える
- 食事量そのものを減らす → 野菜も一緒に減る
- プロテインや置き換え食に寄せる → 食物繊維がほぼ入っていない
現場でよく見るのが、「糖質を抜いて、鶏むね肉とプロテインで固めた」食事です。タンパク質は足りているのに、便秘になり、お腹が張って、体重が止まる。食物繊維を戻すと動き出す、というケースは珍しくありません。
薬で食事量が落ちている方も同じです。食べられる量が少ないほど、その少ない量の中に食物繊維を入れておく必要があります。
1日の目安と、現実的な足し方
目安は1日18〜21g以上と言われています。日本人の平均は14g前後で、ほとんどの人が足りていません。
ただ、いきなり「野菜を1日350g」と言われても続きません。現場で伝えているのは、今の食事に1つ足す方式です。
| タイミング | 足すもの | 目安の食物繊維 |
|---|---|---|
| 朝 | オートミール30g、またはバナナ1本 | 約3g/約1g |
| 昼 | コンビニなら海藻サラダ、または納豆1パック | 約2〜3g |
| 夜 | 味噌汁にわかめ・きのこを入れる | 約2〜3g |
| 間食 | ナッツ一握り、または干し芋 | 約2〜3g |
これだけで1日8〜10g上乗せできます。全部やらなくていい。まず1つ、続けられるものから。
プロテインと食物繊維、どっちが先か
答えは「両方必要だが、順番は食物繊維から」です。
理由は、食物繊維が足りない状態でタンパク質だけ増やすと、便秘やお腹の張りが出やすく、結果的に食事全体が嫌になって続かないから。土台(食物繊維)を入れてから、材料(タンパク質)を足す。この順番のほうが続きます。
プロテインの選び方は別の記事に書いています。食物繊維が足りていない自覚があるなら、プロテインの前にそちらを1週間やってみてください。
足りているかの簡単な見分け方
数字を数えなくても、ざっくり分かります。
- 毎日1回、すっきり出ているか
- 昼食後に強い眠気が来ないか
- 夕方の空腹で間食に手が伸びていないか
3つのうち2つ以上に心当たりがあるなら、足りていない可能性が高い。1週間「1つ足す」をやってから、もう一度この3つを見てください。
まとめ
- 痩せない人の食事で一番抜けているのは食物繊維。タンパク質はその次
- 食物繊維は「痩せる成分」ではなく、満腹感・血糖・便通の土台
- ダイエット中・薬で食事量が落ちている時ほど減りやすい
- 1日の目安は18〜21g。まず今の食事に「1つ足す」から
自分の腸の状態をちゃんと知りたい方へ
食物繊維を足しても変わらない場合、腸内環境そのものに原因があることがあります。腸内細菌の検査で自分の腸のタイプを知る方法もあります。